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こんな夢を見た vol.3| 笹倉ななな

by ツカノマレーベル

第3回 short short story「こんな夢を見た。」受賞作品より

▪ 募集期間 2020/4/3 〜 5/3

▪ 応募総数 695作品

▪ 最終選出作品 10編

その他の受賞作品はこちら

こんな夢を見た。

私は5歳くらいの見た目になっていて、お父さんとお母さんと手を繋いで、夏祭りの人だかりの中を歩いていた。

夜になって、お父さんが「そろそろ花火が上がるよ。」と言ったので、私は夜空を見上げた。すると、右上の電柱の近くにぼろぼろの赤いちょうちんがあった。

ひゅるるるる、と花火が上がる音がしたと同時に、ふわふわの半透明の布がどこからか飛んできて、そのちょうちんの中に入り込んだ。

私は「ねえ、幽霊だよ。幽霊がすぽってね、入っていった。」と言った。でも、花火の音がうるさくて、両親には声が届かなかった。私は仕方なく、花火が終わるのを待った。待っている間、布が入ったちょうちんは、花火が上がるのに合わせて時々、ぽわんぽわんと発光した。一番目玉の花火が上がったときは、特に激しく点滅し、光もとても強かった。

笹倉ななな

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